規矩術とは『さしがね』を使い建築の難しい角度計算、木割など簡単に割り出す技です。規矩(きく)にはいろいろな手法があり、小平(こひら)起こし法、勾・殳・玄(こう・こ・げん)法、算定法による規矩(きく)というように幾つかあります。
宮大工五代目、田子 光一郎は昭和36年に田子式さしがねを発明し、難しい角度をより簡単に導き出せる『さしがね』を考案し、日本全国に田子式規矩法を広めその功績が認められ現在の名工と称えられました。その五代目が、時の名工、左甚五郎が京都東山 知恩院に魔除けとして軒裏に置いていたといわれる「忘れ傘」にちなみ、規矩術の極意を取り入れた「鵯栓唐傘打ち(ひよどりせんからかさうち)」を田子式規矩法の秘伝として残してくれました。
番匠は日本の森林を守ります
日本の建築技術を伝承し、環境を大切にします
技術の伝承
日本伝統の規矩術は世界に誇れる日本ならではの技術と確信しています。
機械、コンピュータがどんなに発達しても、寺院や数寄屋建築には無くてはならない技法です。 この規矩術を、より一層勉強し、より多くの大工さんに伝えていくことが自分に与えられた使命と思っております。
田子式規矩法大和流六代目 棟梁 田子和則
規矩術講座
田子式規矩法大和流六代目として、私が学んできました規矩術=さしがねの使い方を何回かに分けてご説明して参ります。