「百年住宅」という言葉が盛んに言われていますが、かつて日本の家は「百年住宅」が当たり前でした。高温多湿な日本の風土に合う材料は木です。
木はその年輪と同じように長いときを呼吸し続けます。良い木は年輪が詰まっていますから、そういう木を適材適所に使えば、百年はおろか百五十年でも二百年でももつのです。千四百年以上も前に吉野檜・杉で建てられた法隆寺が今も凛然と残っている姿がそれを雄弁に物語っています。木の表と裏、元と末(上下)の持っていき方を見極め、木を知り、木と対話ができれば、五百年、千年もつ木造建築は不思議ではないのです。
番匠は日本の森林を守ります
日本の建築技術を伝承し、環境を大切にします
環境住宅
なぜシックハウス症候群などという現象がでてきたのでしょうか。住宅を高気密・高断熱化するあまり、家の中の空気が滞留し、かつてさほど問題にならなかった塩化ビニールのクロス壁や接着剤などに含まれる有害物質が人間の体を侵し始めたからです。この原因は原点を見失った家造りの結果にあると考えます。
ならば原点とは何でしょうか。日本の風土に合った自然素材をふんだんに使った伝統的な「木の家」です。昔の家はシックハウスなどという病気はありませんでした。シックハウス解決の答えは「原点に還ること」。見誤った日本の住宅の方向を元にもどすことです。